豊来家玉之助の気の向くままに。

ならどっとFM放送中「豊来家玉之助の気の向くままに。」オフィシャルブログ。

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6月10日は第11回目の放送でした

先日、10日の日曜日夕方17時から、ならどっとFM78.4Mhzにて「豊来家玉之助の奈良今昔見聞録」第11回目の放送があったかと思います。

4月1日から放送が始まって、気がつけばもうすぐ丸3ヶ月が経とうとしています。
ラジオ番組の制作について右も左も分からない中、違った職種の人間が集まって始まったこの番組。

太神楽の芸人・豊来家玉之助さんをメインパーソナリティに。
不肖アシスタントの漫画家・木静謙二
番組後半での音楽紹介コーナーを担当されるパーソナリティ、二胡奏者・木塲孝志さん。
そして、この番組企画の発起人であり、ラジオドラマ【阿礼の背中】の脚本・主演を兼ねておられる、やすぎひろこさん。
そして役者・藤原浩太郎さん、林道かのこさんのお二方。
ディレクターとして、裏方全般を一手に担っているエンジニア兼プレイヤー、水守昭吾さん。

メインパーソナリティの玉之助さんの元、スタッフ一丸となって今後もよりよい番組作りが出来るように試行錯誤していければと思っています。

番組をお聴きいただいた方からの感想やご意見など、メール・コメントを通じて広く募集しております。何でもかまいませんので是非、お声を頂戴したく願ってます。

ブログ右側のメールフォーム、または各エントリのコメント欄からよろしくお願いします。<(_ _)>



さて、5月から番組前半でお送りしております、1話約15分のラジオドラマ【阿礼の背中】も回を重ねて第6話。
<現代編><奈良時代編><神代編>と3つの時代を行き来して進む物語も、ようやく序盤を終えて動きが見えてきました。
このブログでも順を追って内容紹介と補足をさせていただいています。
よければ過去のエントリも合わせてご覧いただければと思います。

■ラジオドラマ【阿礼の背中】について
別天つ神五柱の神々と、神世七代の神々について
■イザナギ・イザナミによる「島産み(国産み)」について


さて。イザナギイザナミによって大八島国(淡路、四国、隠岐、九州、壱岐、対馬、佐渡、本州)と6つの国土が生み出されました。これがラジオドラマ第3話までの流れです。

そして第4話では、その大業に続いて「神産み」のエピソードが稗田阿礼によって語られました。今回はそれをご紹介します。


大業を成し終えたイザナギイザナミ
その創世にまつわった、さまざまな事象を司る神様が生まれます。

これも「島産み」で生まれた島々と同じく、名前と意味の字面がとてもむずかしいので、かいつまんで説明しましょう。

神様の数え方は「」で数え、性別の無い独神(ひとりがみ)と、男女の対になって生まれる兄妹神(夫婦神)が居たとされることは前に書きました。ここでお生まれになる神々も同様です。

まず「島産み」の大業を表した独神様が生まれました。

 1.大事忍男神(おほことおしをのかみ)
読んで字のごとく、名前にあてられた漢字からも意味がわかりますね。

稗田阿礼が太安万侶に神話を語り聞かせたとドラマ内では描かれているわけですが、当時は日本語という物はまだ存在していませんでしたから、音声の「読み方(発音)」と「意味(字)」を中国から伝わった漢字を使って書き記すという事がいかに難しいかは想像がつくのではないでしょうか。

それまでは、稗田阿礼のような語り部が口頭で直接伝えなければ物事が時代を越えて継がれていくことは困難でした。

直接伝え聞くのではなく、それを元に書き記された物を見た人が、同じように理解し、時を越えて意味を違えず話せる事が必要でした。「文字」が当時の日本にとっては、それだけ革新的な技術であり、必要に迫られていたという事です。

身近なことで例えれば、変な例えになりますが暴走族が当て字を使った言葉を使ったりしますね。『愛裸武勇(I love you)』『夜露死苦(よろしく)』などなど。

耳で聞いた音に、発音の合う漢字を当てはめ、なおかつ字面から意味も分かるようにする。大雑把に言えば、太安万侶たち「古事記」編纂に関わった人たちの苦労は、そういった作業だったのではないかと思われます。


続いて「家宅六神」と呼ばれる6柱の神々が生まれます。

2.石土毘古神(いはつちびこのかみ)
3.石巣比売神(いはすひめのかみ)
 この2柱は対になっているといわれ、石土毘古神(いはつちびこのかみ) は家や建物を造るさいの「石・土」、石巣比売神(いはすひめのかみ) は「砂」を司る神様だと言われています。
そして「家宅六神」ですから、家にまつわる神様が続きます。 

4.大戸日別神(おほとひわけのかみ)
 性別は不明とされています。家の「戸口」「門」を司る神様です。

一説には、性別の分からない神様や、明確に独神と書かれていない神様については「古事記」に編纂される途中、またはそれよりも昔の「古事記」の元になったであろう参考資料の上で、その対になる位置の神様の名前や役割が集合されたり、失伝したのではないかとも言われています。これは、今現在も各方面から研究が進んでいるようです。

5.天之吹男神(あめのふきおのかみ)
 家の屋根、茅葺(かやぶき)をふく動作を表すとされます。

6.大屋毘古神(おほやびこのかみ)
 その葺き終わった茅葺(かやぶき)屋根を表す神様です。
 ※この神様は「古事記」の中では有名なエピソード「因幡の白兎」で今後も関わってきますので、覚えておいていただければと思います。

7.風木津別之忍男神(かざもつわけのおしをのかみ)
 風の神様ですが、「家宅六神」の中に含まれたのは、暴風から家を守る役割を司るからといわれています。

ここまでの2~7柱の神が「家宅六神」です。


そして続いて自然の中で重要な「水」にまつわる3柱の神々が生まれます。

8.大綿津見神(おほわたつみのかみ)
 海の神様。漢字では「綿」と書かれているので、今でいう蚕から取れる綿を想像してしまうのですが、「ワタ」という読みは古い言葉では「海」を意味したそうです。「わたつみ」とはそのまま「海の神」という事になるわけです。

9.速秋津日子神(はやあきつひこのかみ)
10.速秋津比売神(はやあきつひめのかみ)
 この2柱神はイザナギイザナミと同じく夫婦神ですが、この夫婦をまとめて「水戸神(みなとのかみ)」と「古事記」では書かれています。河川の水門を司る神様です。「水戸(みなと)」と読むように、河川と海をつなぐ「港の神」とも言われています。

8~10柱までの3柱の神様が「水の三神」です。

そして、この夫婦神「水戸神」からさらに四組の夫婦神が生まれます。
イザナギイザナミからすると孫にあたるので、数は別に数えます。

  1.沫那藝神(あはなぎのかみ)
   2.沫那美神(あはなみのかみ)
「沫(あは)」とはそのまま、水の上にわく「泡」を表します。

  3.頬那藝神(つらなぎのかみ)
  4.頬那美神(つらなみのかみ)
 こちらも「泡」を表す神様なのですが、少し大きな泡を表す神様。

  5.天之水分神(あめのみくまりのかみ)
  6.国之水分神(くにのみくまりのかみ)
 雨水にまつわる、水系を分ける山の峰々「分水嶺」を表す。
大地や農地へと水を供給する灌漑(かんがい)を司る神様。

  7.天之久比奢母智神(あめのくひざもちのかみ)
   8.国之久比奢母智神(くにのくひざもちのかみ)
 柄杓(ひしゃく)や、水を汲みためる瓶などの器にまつわる神様。

ここまでが自然の中で、水にまつわる神々でした。


さらに自然の中で息づく現象からの神様が続きます。
風やそれに吹かれる木々、それをはぐくむ山々、谷、そこに連なる自然を表す神々です。

11.志那都比古神(しなつひこのかみ)
 風の神様。志那都比古神(しなつひこのかみ)の「志那(しな)」は「息が長い」という意味。「比古(ひこ)」とは男性を意味するとされています。自然の風は神様の呼吸、息吹だというわけですね。

12.久久能智神(くくのちのかみ)
 木々を表す神様。久久能智神(くくのちのかみ)の「久久(くく)」とは草木の「茎」を指すとも。
一説には、自然に生えている草木ではなく、建物などに使用される木材に宿る神様とも言われているようです。


 そしてこちらも夫婦神。
13.大山津見神(おほやまつみのかみ)
 名前に「山」が入るように大きな山を表す山の神。
14.鹿屋野比売神(かやのひめのかみ)
 名前の「鹿屋(かや)は「家宅六神」でも登場した、昔の家屋の茅葺屋根(かやぶき)の素材となる草、カヤ(萱、茅)を意味します。またの名を野椎神(のづちのかみ)といいます。

 この夫婦もまた、4組八柱の神々を産みます。
ここで生まれた神々が特徴的なのは、それぞれの名前に「天」と「国」が対になって使われている点です。「男」「女」や「陰」「陽」にあるような、互いがなければ成立しえず、切り離せない意味合いのようです。ここからもイザナギイザナミの孫にあたるので別に数えます。

  1.天之狭土神(あめのさづちのかみ)
  2.国之狭土神(くにのさづちのかみ)
 名前の「狭(さ)」とは「坂」を意味します。坂道の神様です。

  3.天之狭霧神(あめのさぎりのかみ)
  4.国之狭霧神(くにのさぎりのかみ)
 名前の「霧(きり)」は、今で言う空気中にたちこめる霧ではなく、厳密には違うかもしれませんが日本語でいう「丁度「きり」が良い」といった、境目(さかいめ)を意味します。坂を意味する「狭(さ)」があるように、「坂合い」の神様です。

  5.天之闇戸神(あめのくらどのかみ)
  6.国之闇戸神(くにのくらどのかみ)
 名前に含まれる「闇戸(くらと)」はそのまま読めるように暗い所を指し、山の影が差す峡谷、また「戸」の字があてられているので、土地と土地とを隔てる峡谷の入り口の神様であるとされています。

  7.大戸惑子神(おほとまとひこのかみ)
  8.大戸惑女神(おほとまとひめのかみ)
 こちらも山や谷にまつわる神様で、山の斜面をあらわす神様。
名前に含まれる「戸或(とまと)」とは、「たわむ」の古語だそうです。(正確には「とおむ」)
例えば糸の左右を持ってたらすと真ん中が「たわんで」ゆるやかな曲線になるように、遠目に眺めた時の山の傾線を表しているわけですね。

ここまでが自然の中で生まれた神々です。


さあ、ここまでで14柱ですがまだ生まれます。
長くなってしまってますが、見て下さっている方は大丈夫ですか?
書いてる僕も、書きながら改めて勉強している気がします。
読むのが面倒という方は太字のところだけざっと眺めていただければいいと思います。


さらにここからは、人間の生活にまつわる神様が続きます。


15.鳥之石楠船神(とりのいはくすぶねのかみ)
 神様が乗るとされる船の名前で、船の神。
名前の「鳥(とり)」は水面を走る船の姿を表し、「石(いは)」は堅固で丈夫な意味、「楠(くす)は」文字通り建材である楠(くすのき)の木を意味している。 別名、天鳥船(あめのとりふね)

16.大宜都比売神(おほげつひめのかみ)
 食べ物の神様。稲・麦・粟・大豆・小豆に代表される「五穀」を後に生み出すことになります。
※この神様も、後のエピソード「須佐之男命(すさのおのみこと)の天界からの追放」の中で登場しますので、覚えておいていただければと思います。

17.火之夜藝速男神(ひのやぎはやをのかみ)
 別名、火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)こっちの方が馴染みのある名前かもしれません。ドラマの中では「ヒノカグツチノカミ」と呼称してあります。
これも名前の字から分かるように「火」を司る神様です。


さてこの火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)の誕生が、ドラマを急展開させます。
イザナミが、火の神カグツチを生み出す際に、その炎に焼かれて酷いヤケドを負ってしまいました。その怪我はとても酷いもので、イザナミはそれが元で病にふせってしまいます。
だがしかし大家族のお母さんイザナミは、さらに病状からも神々を生み出します。


ここからは、イザナミが火の神カグツチを産んだ中でいわば「発現した」神様です。これまでの神様と異なるのは、イザナミ独りから生まれた神々であることでしょうか。

18.金山毘古神(かなやまびこのかみ)
19.金山毘売神(かなやまびめのかみ)
 ヤケドに苦しむイザナミの嘔吐、ゲロから生まれた神様です。汚い話だと思われるかもしれませんが、一説には火の神カグツチが生まれるに際して生まれた神様なので、高熱で溶解した金属の鋳造を表したのではないかという事です。それを例えたと考えると、確かに生誕のつながりが分かりやすいですね。

20.波邇夜須毘古神(はにやすびこのかみ)
21.波邇夜須毘売神(はにやすびめのかみ)
 同じくヤケドに苦しむイザナミの大便、ウンコから生まれた神様です。これも、文字通りの意味と、比喩表現がともなったものであると考えられています。先土器時代から奈良時代につながる「粘土」「土」をあらわしているという説があるようです。
また、農耕の肥料として有益であったことも並んで、焼畑農業から水耕農業への変遷をあらわしているともいわれています。

22.彌都波能売神(みつはのめのかみ)
23.和久産巣日神(わくむすひのかみ)
 ゲロ・ウンコと来たらもちろんあります。
同じくヤケドに苦しむイザナミの小便、オシッコから生まれた神様です。水の神様でもあるようです。

 また和久産巣日神(わくむすひのかみ)はさらに神を産みますが、これも別に数えます。
  
   1.豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)
 16柱目に生まれた大宜都比売神(おほげつひめのかみ)と同じく、食べ物の神様です。




ここまでがイザナミが自ら生み出した神様でした。

そして、イザナミは神様として初めて、「死」を迎えてしまいます。


そう、日本人にとっての神様には死の概念があるんですね。
しかしまた同時に、死者を奉ることがあるように、死を隔てても神様は永遠不滅であるとも考えることができるので、この矛盾というかダブルスタンダードな考え方が西洋・中東の思想と異なる点ではないかと思います。おおらかというか、懐が広いというか。外国からの文化を取り入れて独自の発展を遂げてきたお国柄がこんなところにも感じられますね。


さてここからはイザナミの死が、さらにドラマを展開させ「神産み」は続くのですが、その紹介はまたの機会にします。


ずいぶん長くなりましたが、これがラジオドラマ【阿礼の背中】第4話までで描かれた「神産み」の補足となります。

今後、ならどっとFM78.4Mhzでの放送を追って、ブログ上でもドラマの音源を配信予定ですので、是非そちらと合わせてお楽しみください。


※なお、当ブログ内の「古事記」についての一連の記述には正確を欠く点があるかもしれません。
また、ラジオドラマという公共の電波に乗せて配信される都合上、表現を意図的に変えたり、省いた点もあります。そしてあくまでも「ドラマ」としての構成を意識された作りである事なども加味していただければ幸いです。

当ブログ内のエントリについての文責はこちらにあり、記事作成の上で参考にさせていただいた各書籍、WEBサイト等には関係がない事をご理解くださいませ。
誤りなどのご指摘をいただければ、改善の助けとなりますのでお詳しい方からのご意見も是非お送りください。

参考文献
PHP文庫「日本の神様」がよく分かる本:著/戸部民夫

角川書店 ビギナーズ・クラシックス古事記
参照させていただいたWEBサイト
Wikipedia
明日香ちゃんのひとりごと倶楽部内コンテンツ「神々の宴」
通信用語の基礎知識内「日本神話・神道・民間信仰 > 地理・世界観」
  1. 2007/06/12(火) 09:56:16|
  2. ネットラジオ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
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Author:豊来家玉之助
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メインパーソナリティ
太神楽の曲芸師:豊来家玉之助
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パーソナリティ&ディレクター:
水守祥吾
⇒みずもさんの徒然言事


ならどっとFM78.4MHzにて毎週日曜日夕方17時から放送中でおなじみの番組「豊来家玉之助の気の向くままに。」オフィシャルブログ。インターネットラジオ「ブログばーん!!」も毎週絶賛配信中。 再放送は毎週水曜20:00〜

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